好き。 意味は色々ある。 愛してるの好き。 恋してるの好き。 大嫌いの好き。 好むモノへの好き。 大切なモノだからこその好き。 可愛いから好き。 自分に縛り付けたいほど好き。 殺したいほどに好き。 消滅を願うほど好き。 好き好き好き。 ただなんとなく。 それも立派な好きの意味。 * * * 僕は彼女を好きで好きで好きで。 愛してる恋してる大切な彼女が好きで。 何度も何度も繰り返し繰り返し、囁く。 好き。 好き。 愛してる。 好き。 大好き。 だけど彼女は僕にも物にも誰にでも。 “好き”を繰り返す。 そのたび僕はどきどきして。 いっそ彼女を嫌いになれたらと思う。 いっそ彼女を忘れたいとも思う。 でも、思うだけで実行には移せない。 何故なら僕は彼女が好きだから。 愛してるから。 大切だから。 幸せにしたいから。 大好きだから。 * * * 好きに理由はいらないと彼女は言い、実行する。 果たしてその意味をわかってやっているのだろうか。 彼女の好き。 それは、僕を斬りつける言葉の刃。 僕が彼女を好きな理由。 |